庵治石とは(香川県高松市庵治町原産)

庵治石は、正式名称を「黒雲母細粒 花崗閃(くろうんもさいりゅうかこうせん)」と言い、香川県高松市の東部、牟礼町と庵治町にまたがる五剣山からのみ産出されます。日本三大花崗岩のひとつであり、きめ細かな地肌で風化に強く、磨けば磨くほど艶を増し、世界でも高く評価されている石材です。庵治石の魅力は多々ありますが、そのひとつに「斑(ふ)が浮く」ことがあげられます。「斑」とは、まだらな濃淡が出ることで、「斑が浮く」とは、表面が二重の絣かすり模様のように見えることを指します。これは庵治石特有の希少な現象とされています

水晶と同じ硬度を持ち、耐久性に優れ、
経年変化に強い

庵治石は、鉱物の結晶同士の結合が強く、緻密で組織も詰まっていて硬いので、風化速度が遅く、耐久性に優れています。また、成分中に鉄分が少ないため、サビが出にくく変色もしにくいのです。庵治石は丈夫で美しく、文字や模様がいつまでも崩れたり変質したりしない、貴重な特徴を持つ石材です。

庵治石の使用例

墓石関連では、(墓、塔、玉垣、巻石、石垣、墓前燈籠など) 庭関連(燈籠、門柱、手洗鉢、飛石、砂利など) 神社関連(神前燈籠、鳥居、狛犬、浄水鉢、社標、階段、堂宮など) 彫刻関連(現代彫刻、モニュメント、仏像、地蔵など) エクステリア関連(ベンチ、テーブル、ポスト、表札など) このほか建築・環境・土木関連、石臼、記念碑、看板、案内板、車止めなど多数使用されています。
また、庵治石は多くの著名人から愛されております。

○手塚治虫 ○石原裕次郎 ○佐治家(サントリー創業家)
○郷ひろみ ○江川家(プロ野球)○大平正芳(元首相)
○正岡家(セシール) など

庵治石の種類(3種類)

高質美麗な庵治石の中でも最高級品とされます。ひとつひとつの結晶が小さく、「斑(ふ)が浮く」=表面が幻想的な二重のかすり模様を見せ、独特の上品さを持つと好まれます。
細目と中目の中間の風合いです。「斑(ふ)」は、細目ほどではありませんが浮いて見えます。庵治石はいずれも結晶が小さいため、水晶と同じ硬度で細かい細工に適しています。
細目や中細目に比べると石目が大きく、色合いは少し白く見えます。微かです が、「斑(ふ)」が浮いているようにも見えます。庵治石特有の上品な風合いと 硬度は同様です。

私は大学を卒業して、よいご縁にも恵まれ、庵治産地「大丁場」で庵治石細目を採掘をしている石材店にて修行させていただきました。地元業者でも簡単に立ち入ることのできない丁場へも上がらせていただき、加工場でも毎日極上の庵治石に触れるという貴重な経験をさせていただきました。庵治産地で学ばせていただいた職人さんたちの石に向き合う姿勢、技術や審美眼を活かしまして、今後もより良いお墓づくりのお手伝いをさせていただきます。

花崗岩のダイヤモンド

優れた採石技術と加工技術の融合によって生まれる銘石の数々。当社の取り扱う庵治石は、庵治石の採石場の中でもっとも埋蔵量が多く、最高品質の庵治石が採れる「大丁場」にて切り出しています。長年、採石に携わる名工たちの鍛え抜かれた審美眼と技が庵治石に新しい命を吹き込みます。
また庵治石の年間産出量は約30万トン。その中で墓石・灯篭・彫刻品として製品化される量はわずか1%〜3%(約3000トン)と言われております。この庵治石特有の現象(紋様)と希少価値が「花崗岩のダイヤ」と称される所以です。

庵治石 施工例