都内の現場へ本小松石自然石を設置
こんにちは。神奈川県西部、小田原市でお墓づくりの仕事をしてます石政石材、露木です。
先日小田原市のおとなり、真鶴町の石材店のお手伝いで都内へ自然石の設置へ行ってまいりましたのでご紹介致します。
ふだんののどかな風景とは違って東京駅の隣のビルが今回の現場です。
1日目はこれらの水石を室内へ設置します。山で見るこの石がどのように仕上がるか興味深いです。
空間デザイナーの庭師さんは石を見るなり、「この石は右側の奥」「こっちの石は左の手前」「90度まわして」とテキパキと指示。
山で見た表情とはまったく違い、力強く、綺麗で存在感が増してるような気がしませんか?
こういう自然石の設置は図面では表せないですしセンスが問われます。たいへん勉強になります。
最終的にはこんな感じに。
真ん中に盆栽が設置されます。
こちらは、盆栽を売る商談スペースになるそうです。
2日目はこちらの屋外のスペースに大きめの本小松石の自然石を設置します。
1トン前後の自然石を現場クレーンにて慎重に吊り上げて設置。
鉄筋を差し込み、周りの敷石を汚さないよう配慮しつつ特殊な接着剤を混ぜたモルタルを丁寧に詰め込みます。
この石、実は私のお気に入りです。
昔の石を割るための矢穴の無骨さが何ともカッコいいです。
「庭師さんが使わなかったら自分がもらっていこうかと思っていた」と話したら、「一番最初に選びました」とおっしゃってました。
私達の地元の神奈川県西部地区は昔、江戸城の石垣の材料を採掘していた丁場があちこちにあり、今でも当時の採掘の痕跡が残っており、このような矢穴のあいた石が山の中や、海岸線にみることができます。入手はできませんが💦
これらは、江戸城の石垣には使われなかった「ざんねん石」と呼ばれることもありますが、今回のこの石は数百年の時を経て江戸城があった皇居側の丸の内のビルへ設置される運命だったのかもしれませんね。
都内はビルも歩道もふんだんに石が使われてる印象です。
現在本小松石は墓石材になるような良い石の採掘が年々少なくなってまいりました。
東の横綱と称され、地元の貴重な限られた資源であります本小松石には他に類を見ない力強さや存在感がありますので、このような使い方は有用であるように思います。
石の魅力や可能性、地元の貴重な資源を再確認できたこと、自身の経験になりたいへん勉強になりました。
今回の仕事に誘っていただきました石材店、関わった業者さん、職人さんたちに感謝申し上げます。
これからも自然との共生を意識しながら貴重な資源の石を大事に使わせていただき、良いお墓づくりを続けていきたいと思います。
ありがとうございます。